ダーウィンが来た! ~技術と情熱と自然への愛~
NHKの番組に「ダーウィンが来た!」と
いう動物の生態をテーマにした番組があります。
世界各地で取材された珍しい生き物がたくさん
出てくるのですが、毎回驚きの連続です。
初めて見るような生き物の生態にももちろん驚く
のですが、僕はその撮影の仕方について驚きを
通り越して感動まで覚えています。
大型の哺乳動物の場合もあれば、ものすごく小さな
昆虫や海中で生きる生き物まで、ときには子育て
中の巣の中や毛穴まで見えるような接写まで…。
「どうやって撮影してるんだろう?」
って、毎回家族と話しています。
カメラの小型化や高性能化など撮影技術も
飛躍的に伸びたから可能なのでしょうけれども、
もう一つ大事なものがあると思います。
それは…
撮影や調査にかける人たちの
情熱です。
番組の制作には、撮影クルーだけでなく、生物学者
たちが同行しているのですが、新種の生き物や動物の
新しい生態を目の当たりにした時の彼らのはしゃぎようは
見ているこちらまでワクワクさせます。
最近のTVに出ている「なんでも知っているぞ!」っていう
ような偉そうな顔でどうでもいいことをダラダラと話している
コメンテーターとは大違いです。
その道の権威といわれる生物学者たちが、子どものように
はしゃいでいます。
研究にもそうした純真な子ども心が必要なのだと
改めて思いました。
実際には、たった数秒のシーンを取るために何日もカメラを
回し続けることもあるでしょう。
毒蛇や害虫に囲まれる危険もあるでしょう。
そこには、ただ番組を制作するという目的以上のものが
あるように思えます。
だからそんな撮影チームが苦労して作った番組にいつも
感動します。
技術と情熱と自然界への愛が
重なったとき、奇跡のようなシーンが撮影できるのでは
ないでしょうか。
撮影されている動物たちは、巣の中までカメラを入れられて、
プライバシーもなにもあったもんじゃないのかもしれませんが、
この番組を見た世界中の人々が、少しでも自然への愛を
抱くのなら、彼らも大目に見てくれるかもしれません。
新型コロナウイルスと戦う人類の生態もどこかで神様が
見ているドキュメンタリーなのかもしれません。
僕たちも大きな愛をもって生き抜きましょう!
